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日々の仕事に追われ、ついつい腰が重くなってしまいがちな家の中の整理整頓。いざ意を決しても、どこからはじめればいいのか、どうしたらいのか、なかなか上手く片付けることができない。そんなあなたに、とっておきの整理整頓の方法を教えてくれるのは、西口理恵子さん。テレビや雑誌、企業での講演から個人依頼まで、幅広く活躍をされている整理整頓のスペシャリストです。あなたも西口流、美人収納をマスターして、家の中をキレイにすると同時に、自分自身もキレイになりましょう。

大阪で、マンションメーカーの営業・企画に携わり、「女性の視点に立った収納しやすい住まい」を企画。その後、フリーで活動をはじめ、「物を整理することで、心が整理される」“美人収納”を実践。2009年に「インテリアR」を立ち上げ、ブログ「1日1収納」は、1日10000総アクセスを超える。整理収納アドバイザー1級、インテリアコーディネーター、宅地建物取引主任者の資格を所持。テレビ、雑誌、セミナーに加え、個人コンサルタントなど、幅広く活躍。『仕分け収納術』(ワニブックス刊)も好評発売中。

ROLOGUE

  1. 人は1日のうち、もの探しに約12分を費やしていると言われています。その時間を2分に短縮すれば、1日に10分、1年間で3650分(約61時間)を大切な時間に充てることができます。 整理収納をし、自分の持ち物の状況を把握すれば、無駄な時間を短縮できます。「美人」と聞くと、とかく造形ばかりを見てしまいますが、私は、美しく生きるという部分に、重きを置いています。 ひとつひとつの行為をおこなう時間を大切するのが重要で、整理整頓をすれば、人生における4つのゆとり“時間、場所、お金、心”が生まれます。みなさんにも、整理整頓をして、この4つのゆとりとともに、美しく生きて欲しいと思います。

    分ける

    私の考える整理整頓の第一歩は、「分ける」こと。まずは種類別に分別をすると、自分にとって、何が必要で、何が不必要かが自然と見えてきます。物を分別したときさらに、好きでよく使うもの、好きだけどあまり使わないもの、そんなに好きではなくあまり使わないもの、ほとんど使うことがないもの、に分ければ、次のステップの「捨てる」行為もしやすくなります。
    分ける

    分ける

    私がおこなっている整理整頓方法では、なんでもかんでもむやみに「捨てる」ことを推奨していません。「捨てる、捨てない」という行為は、なかなか決心がつかないもの。それでも、収納のスペースにも限界があると思うので、いったん自分自身で適正量を決め、「使わない」と判断したものを処分するようにルールを決めましょう。
    捨てる

    収納する

    「分別」と「捨てる」行為ができたら、次は分別したものたちの、それぞれの住所を決めていきましょう。家の中がちらかってしまうそもそもの原因は、そのものたちに所定の収納場所(住所)がないということなのです。すべてのものに住所を与えてあげれば、収納もしやすく、使い勝手もよくなり、自然と家の中は片付くのです。
    収納する

  2. 美人収納の目的

    私は、10年後の仕事の目標として、日本中の子供達に整理力をつけたいと考えています。子供達は、親やまわりからものを貰う機会が多く、大人でも「捨てる」ことが本当に難しい。子供達にはさらに難しいと思います。だからこそ、考え方が柔軟な子供のうちに、”いるもの”“いらないもの”と判断する力を身につけることが重要だと思います。ものの整理は、心の整理にも繋がり、しっかりと“選ぶ”という行為ができれば、もの以外、例えば人生の選択などの際にも、判断ができるということに繋がってくるのではないでしょうか。

    そのためには、まずは親世代が、整理力をつけなければなりません。そこで、私は、子供が育つ過程で、一番長く接している、お母さんたちに整理収納に対して、もっと興味と楽しみをもって、収納に取り組んで欲しいと思い、美に対して、敏感な女性の心に響くよう、この整理収納を“美人収納”と名付けました。家の整理整頓は、心の整理整頓にも繋がり、内面から美人になっていきます。そんな女性が増えて欲しいと願いつつ、今後もよりよい収納方法を考えていきたいと思います。
    美人収納の目的
    book BOOK

    「美人収納」コンシェルジュ・西口 理恵子さんの著書【「仕分け」収納術】が、ワニブックスより発売!
    暮らしの収納術のノウハウがこの一冊に込められています。全国の書店でお買い求め頂けます。

  1. closet

    お洒落好き、洋服好きの人を悩ますクローゼットの収納。ちなみに私も洋服が大好きです。一番のポイントは、服の適正量を見定めること。まずはクローゼットのサイズと自分の持ちたい量を決めないと、いつまでも“着る服”がないという状態におちいってしまいます。例えば、年間必要な服を100枚でも200枚でも、自分でしっかりと決めるところから、整理収納ができるようになります。目安ですが、ハンガー収納の場合、クローゼットのポールの長さが1mであれば、その1/2から1/3(約30~50本)が許容量となります。
  2. closet

    まずは、ワンピース、トップス、ジャケットと、種類別に分けるのが重要です。とかく、使うもの、使わないものに分別してしまうことが多いのですが、それだと使わないものは端のほうに詰めてしまい、ただの所蔵品になってしまう場合がほとんど。種類別に分けたら、次はカラーグラデーションでさらに細分してください。そうすれば、服を探すときも一目瞭然で、無駄な時間も省けます。また、自分の持っている服がしっかりと頭の中に入ってくるというメリットもあります。使えば使う程、自分自身が見えてくるようなクローゼットが理想です。また、ハンガーを揃えるという点も、私は大切にしています。

    tips

    私のおすすめはダッチハンガー。幅の薄さと、起毛素材なので薄手の服をかけてもズレ落ちないのがポイント。カラフルなものもありますが、白や黒やシルバーなどが落ち着いた雰囲気にはマッチします。また、ハンガーは男性用45cm、女性用40cmと分かれているので、服のサイズに合ったハンガーを選んでください。ハンガーはなるべく同じもので揃えると量も把握しやすいので、思い切って大人買いをしてみては。

    closet
  3. bag
    バッグの収納は縦置きが基本

    たくさんのバッグを持っているのも女性の特徴。キレイな状態で保存をしておきたいという気持ちは分かりますが、箱や袋から出して収納をしてください。他のアイテムも同じなのですが、すべて一か所に置くようにし、一目で見渡せるようにするのがポイントです。こちらも服と同じく、カラーグラデーションで分けると選ぶのが楽になります。また毎日同じバッグを使いたくないという女性が多いので、私がおすすめしたいのはバッグインバッグの使用。中身をひとつひとつ出さずに入れ替えができて、便利です。

    tips
    tips

    よくよく考えると当然のことなのですが、ビジネスやプライベートで頻繁に使用するようなバッグは、手の届きやすい場所に収納してください。高い場所や服の下などに置くと、取りづらく、収納するのも面倒になってしまいます。

  4. closet

    一見、大変に思える衣替えですが、実は、年間を通して使える服は意外と多いので、衣替えは、真夏にしか着ないキャミソールワンピースや半袖シャツと、真冬にしか着ない、ファーの付いた服や厚手のコートのみを入れ替えるだけでいいんです。適正量をきちんと決めていれば、クローゼットから溢れることもないので、特に季節の変わり目などには、ほとんどの服を出しておいても大丈夫だと思います。

    closet
    tips

    クローゼットの高い場所に収納をするものは、万が一、地震などの際に落下する危険性を考え、軽めの服にしましょう。さらに収納ボックスもやわらかな布素材のものにしておいたほうが安全です。

    tips
  5. closet
    closet

    引き出しの中に収納することの多い、Tシャツやハンカチ、靴下なども、引き出しを開けたときに、一目で何がどこにあるか明確に分かるようにしておくのが重要です。そのために仕切り板を使うことをおすすめします。仕切り板がない場合でも、それぞれを種類別に分け、ワンアクションで取り出せるようにできるのが理想です。重ね収納は上にあるものばかりを使用しがちになる傾向があるので、できる限り避けてください。

kichen

  1. kichen

    キッチンは、日常生活の中でも使用頻度の高いところなので、整理整頓が特に必要な重要ポイントです。中でも食器棚は、物が多く、取りづらい収納をしている方が多く見受けられます。まずは、自分の身体に合わせた収納をするのが大切です。人は、一般的に身長の1.2倍の高さまでしか手が届かないので、それより上のスペースは使わない勇気を持つことも大事。まずは一度、食器棚にある食器を種類別にテーブルの上に出してみてください。きっとかなりの量になると思います。そこで、本当にこんなに必要なのか?使うのか?と考えるはずです。その上で、使わないと判断したものを処分していってください。そこから収納がはじまります。
  2. closet

    A.あまり使わないもの
    食器棚の一番上のスペースは、女性にとって、とても使いづらいスペース。ここには、使用頻度の低いものを置くか、もしくは、お客さんに見えるスペースにもなっているので、見た目のいい食器などをディスプレイするという方法もあります。

    B.使用頻度の高いもの
    食器の出し入れに適しているのは、手が届く身長の1.2倍の高さまで。このスペースには、普段からよく使用する食器をメインに置くのがベストです。収納量が足りないと感じた場合は、棚板のサイズを測り、ホームセンターで同じサイズのものを作ってもらえば、収納力もアップします。

    C.見せる収納に適しているもの
    キッチンに置くような家電類は、すべてこの棚にグルーピングをしての見せる収納がベストです。カラーも落ち着いた大人の雰囲気にするなら、カラーレス(ホワイト、クリア、シルバー)がおすすめ。とかくものを置きやすいスペースなので、ごちゃごちゃしないように注意しましょう。

    kitchen
  3. kitchen
    kitchen

    収納をするときの基本は、1ヶ所に1種類をしまうこと。引き出しの中は、仕切れば、仕切るほど使いやすくなっていきます。毎日、食事の度に使用する、使用頻度の高いカトラリー。ナイフ、フォーク、スプーン等は種類別に分けてください。適正量の目安としては、家族の人数+4です。種類に分け、1本しかない場合は処分を検討するか、砂糖やコーヒー用など、料理の道具としての使用をおすすめします。また、調味料やコーヒー・紅茶などは、ちゃんとした容器を使うと、見え方と同時に気持ちも違ってきます。引き出しの中で容器を使用する際は、上からひと目で何が入っているか、どのくらいの量が入っているのかが見えるように整頓することが重要なポイントです。

  4. kitchen

    ものの住所が決まり、調味料やコーヒーや紅茶などの見える化をおこなったら、次はラべリング。ものの名前はもちろん、消費期限や使い方、適正な分量などの情報があると、パッケ―ジを見直さなくても確認ができて便利です。ラべリングは整理整頓がはかどらせるための最適な方法です。

    kitchen

sanitary

  1. sanitary

    毎朝、毎晩、家族みんなが使う洗面所。そもそも狭いスペースなのに、歯磨き道具一式やスキンケア用品、ヘアドライヤーにシェービングなど、ものの多さが悩みです。まずは、旦那さんと奥さん、お子さんの導線を考え、それぞれがスムーズに使用できる環境にしましょう。また洗面所は、お客さまが来たときにも、あまり生活感を出すことなく、キレイに見せたい場所でもあります。そこで、収納スペースを上手に使い、美しさと機能性を両立させた場所にする方法を考えてみましょう。洗面所は、よく水まわりにものを置いてしまいがちですが、このものたちをしまうスペースを確保しておくのも重要です。ずっと出しっ放しにしているより、お客さまが来た時、その場所にしまっておける方がスマートです。さらに、洗面台の上になにもなければ、お掃除も簡単です。

  2. sanitary

    洗面所のメインとなる鏡のついた棚ですが、まずは男性用と女性用と分けましょう。すると互いの導線が交差することがなくなり、朝の身支度や夜のケアなども快適に行えます。中央にある鏡の内側スペースは開けることが少ないので、ストックスペースにしましょう。食器棚のときと同じで、上部は見せるスペースとして、見ための良い香水や小物などをディスプレイしましょう。使用頻度の高いスペースは、そのサイズを測り、置くものを決めていきます。特に、ものの形ではなく、種類別、または使用頻度別で分けていくと、格段に使いやすくなります。洗面所の棚使いの基本は、できるだけ下に使いやすいものを持ってくることです。

    sanitar
  3. sanitary
    sanitary

    女性は、スキンケアやヘアケアなど、朝と夜で使うものが違うので、入れ替えやすくしておくことが必要です。それには、見える化も重要で、ものを分類し、収納するのには、半透明のボックスが最適。それぞれ使用するボックスのサイズが、この場所の許容量にもなるので便利です。またボックスを使う利点はもうひとつあります。それは、洗面所で化粧をしない場合でも、そのボックスのまま移動させられること。再び戻すのも簡単です。

    tips

    スキンケアやヘアケアなど、種類別、または使用頻度別に分けたら、使用しているボックスにラべリングをしましょう。そうすることで、一目で分かりやすく、時間の短縮にも繋がります。住所を決めたらすぐにラべリング。習慣にすると、楽しいだけでなく、利便性もアップします。

  4. sanitary

    タオルや着替えなどをしまっておくサイドシェルフですが、こちらは腰から上と腰から下の高さによって、収納する方法が異なります。腰から上に関しては、ものを横からスッと取ることができるので、ボックスを使わない方が取りやすく便利です。一方、腰から下に関しては、上からでも見やすいよう、また、立ったままでもものが引き出せるよう、ボックスを使用してください。この場所は旦那さま、奥さま、お子さんと人別収納をするのがおすすめです。

    tips

    サイドシェルの下部分には、シャンプーやリンス、せっけんや入浴剤のストックスペースとするのがおすすめです。また、腰から下の収納の際に使用するボックスとサイドシェルフのサイズとのマッチングですが、内側の金具の寸法を忘れてしまう方が多いので、ご注意を。

    sanitary
  5. sanitary
    sanitary

    毎日使うタオルですが、色やサイズがまちまちだったり、古くて使わないものがあったりすることが多くあります。そこで、こちらもいったんすべて取り出して仕分けをし、適正量を決めていきましょう。必要以上のものを持たないようにすれば、決まったスペースにキレイに収納することができ、見た目にもキレイ。さらに、タオルも均等に使えます。タオルは、同じものを重ねて収納をしてもOK。洋服とは違い、上からとっても基本は同じものなので、問題はありません。輪の部分を手前にして重ねると、取りやすくて便利です。

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